「道路を作る!」高2で理転→東工大現役合格 A.Sさんインタビュー

0h8a4280

こんにちは、ライターのかりんです。

そろそろ学校で文理選択がある!という人もいることでしょう。
今回は2年の冬に理転し、東京工業大学に現役で合格されたA.Sさんにインタビューを行いました。

A.Sさんプロフィール

出身高校 都立国立高校
大学 東京工業大学 第六類 環境・社会理工学院 土木・環境工学系(現在、大学院1年生)

スポンサーリンク

なぜ文系を志望していたのですか?

私の高校は高2の冬に文理選択があるのですが、理系科目が大の苦手だったこともあり、文系を選択しようと考えていました。
また国際協力に関心があり、人と話すことも好きだったので、外交官を目指していました。
そのため、法学部に進もうと思っていましたね。

なぜ理転したのですか?

「道を作りたい!」と思ったからです。
1年生の夏に行ったある大学のオープンキャンパスで、土木工学の講義を受けたのですが、先生が道の話をされていたんです。
道は、あることが当たり前のことのように思えますが、道の整備されていない発展途上国はたくさんあり、そのせいで必要な物資が届けられないことも多いのです。人々の生活や経済活動には道を作ることが不可欠です。
そこで、国際協力には外交のような方面だけでなく、技術協力やインフラの整備といった土木の方面でも貢献できるのでは?と知ったのがきっかけです。自分の中で、土木への強い憧れが芽生えました。
1年生の冬くらいから、もし文系ではなかったら・・・という想像をするようになりましたが、理系科目が大の苦手であったため、なかなか踏み切れずにしばらく悩みながら過ごしました。
しかしどうしても土木に行きたいという強い気持ちがあり、2年の冬には腹をくくって理系へ進むことに決めました。

なぜ東工大を志望したのですか?

2年のとき東工大の学園祭に足を運んだ際に、活気があり、純粋にいいなと思えたことがきっかけです。
東工大は技術者に強いことも決め手になりました。
しかし入試を突破することが難しいことも知っていたので、最初は志望することにためらいもありました。
心では東工大に行きたい!とはっきり思っていたのですが、誰にも言えませんでしたね。

部活と両立

ダンス部に入っていて、平日は毎日活動がありました。
1年の冬に理系の道を考え始めたとき、自分が周りより遅れているということを感じていたので、なるべく勉強に時間を割けるよう生活リズムを工夫するようになりました。
とはいえめちゃくちゃ勉強した!というわけではなく、18時に部活が終わってから、図書館に行き、閉館時間まで集中して学校の課題に取り組む、という感じでした。

部活が忙しかったこともあり、2年の夏から週1程度で予備校の個別の講座に通っていたのですが、東工大の6類の方がチューターについてくれたんです。それも大いにモチベーションにつながりましたね。

とはいえ部活を休んでまで勉強したり塾に行ったり、ということはなく、あくまでも部活と両立して勉強することを意識していました。部活の練習が比較的少なかった2年の冬休みなどは積極的に自習室を利用しました。

東工大の受験について

受験期はずっと不安でしたし辛かったですね。もともと理系科目がとても苦手だったので、周りの受験生と比べて劣等感にさいなまれることもしばしばでした。

東工大の受験科目は数学と物理と化学と英語なのですが、理系科目はできるようになるまで時間がかかるので、とにかく理系3科目に時間を割きました。

英語はもともと得意だったのと、進学校だったので学校の勉強をこなしていればそれほど時間を割いて勉強する必要がなかったので、それは救いでしたね。
自分では、過去問をこなしたり、英語番組を息抜きに見る程度でした。

東工大の過去問に載っている合格最低点や平均点を見たときに、小数点第2位まで値が書いてあったんですよね。今考えれば、そのシリーズの過去問が全てそういう表記だったのかもしれないのですが(笑)、そういう0.01の点差で落ちるのかも・・・と思っていたので、とても丁寧に答案を書きました。

また東工大の数学の試験時間は3時間あります。3時間の試験にどうやって耐えるかということも普段意識して勉強していました。

基本的な問題集を完璧にする。

周りの東工大の受験生は根からの理系の人が多く、レベルの高い問題集をこなしている人もいましたが、わたしはそのような問題集には手を出さず、ベーシックなものを何周も繰り返しこなし、基本項目を確実にすることを大切にしました。

数学の問題集は、学校で配られた『クリアー』青チャートを使っていました。高3の一年間で3周しました。
化学・物理は『重要問題集』を使っていました。普通の理系の人は2年生から始めているのですが、わたしは3年になってから始めて、2周しました。また公立高校だったので、全ての範囲を習い終わるのが冬手前だったんですね。なので重要問題集の1ランク下の問題集の『リード』『セミナー』も使いつつ、基礎固めをしました。

勉強計画を立てる!

手帳に細かく勉強計画を書き込み、なにをすべきか常に整理していました。

0h8a4255

Aさんの受験生時代の手帳。1日のスケジュールが細かく組まれている。

月~土曜で計画を立て、日曜で帳尻を合わせてやるべきことをこなしていきました。
達成できたものも書き、自分をはげましていましたね。

高3の夏は、学園祭準備をしながら、隙間時間には自習室に行って勉強をしました。
塾では数学と物理と化学を受講しました。
メリハリをつけるために毎日、塾か学校には行くようにしていましたね。

センターの過去問は少しずつやっていたのですが、二次試験の過去問は3年の2学期の中間考査が終わってから始めました。
正直なところ、模試では一度も手ごたえを感じませんでしたし、東工大はずっとE判定でした・・・笑。
苦手意識や不安は消えませんでしたが、その分ひたすら勉強しました。

一つでも、得意科目を持つ!

東工大の試験は1日目が英語と数学、2日目が化学と物理なのですが、1日目は自分の実力を発揮できた!合格できるかもしれない!と思ったんです、しかし2日目の理科でどちらも大失敗してしまい、落ちた、と思いました。

東工大の入試の終わった次の日から、別の大学の後期試験の対策を始めたのですが、過去問がすごくよく解けたんですよね。はじめての手応えでした。なので、1日足りなかった・・・と思ってさらにへこみました。

実際、開示を見てみると理科の点数は低かったのですが、数学がうまくいったこと、そして得意の英語で高得点を取れたことで理科の失敗をカバーでき合格点をとることができました。

東工大は、センターは足切りに使うのみで二次試験での合否には関係ないので、センターでは足切りボーダーすれすれを狙う、というような対策をする人もいるようですが、結局センターレベルの基礎ができていないと二次試験で太刀打ちできません。

基礎の基礎を固めることが私には合っていたかな、と思います。それしか理系に進む道はなかったですし。

文系時代の経験が役に立ったことはありますか?

理系分野に馴染みのない人の気持ちが分かるということは、工学を扱う人としての強みだと思っています。
工学を研究している人は理系分野が得意な人たちです。しかし、工学を使うのはもちろん世の中にいる人全員であって、理系分野に馴染みがない人や理系分野が嫌い、という人も含まれているわけです。
工学は人のために存在している「いいこと」なのに、それを使う人に上手く説明できず受け入れられないことも多いんです。
理系の道に進むために苦しい受験勉強があったからこそ、人々と工学との橋渡しをしたいという意識は常に持っています。

また科学の基本用語は英語ですし、今とっている授業が全て英語なので、英語が得意なことが今も生かせています。

東工大に入っていかがですか?

まじめな学生ばかりです。それぞれ勉強していることは違えども、みんな自分の勉強を頑張っています!

1年生ではコースなどに分かれず、数学や物理や化学など理系分野全般を改めて一通り勉強します。
受験勉強も辛かったですが、やはり根からの理系ではないので、入学してからもしばらく勉強がつらかったです・・・。笑

2年生からコースに分かれるので、やっと念願の土木工学コースに進むことができました。
道や橋は公共財であり、ひとのためにある、という考えが土木の根底にはあります。その考えのもとで勉強するのはとても楽しく幸せです。
今は大学院に進み、都市計画、交通計画の勉強を中心にしています。
また、四大学連合のシステム(東京医科歯科大学、東京外国語大学、東京工業大学、一橋大学が締結した相互教育研究プログラム)を積極的に利用しました。一橋大学や東京医科歯科大学で、社会学や公衆衛生、社会医学の授業を履修していました。専攻以外の分野も広く勉強する機会があります。
大学院にも進み、5年間東工大に通ってみて、理系の大学に進んだことは間違っていなかったな、と思えています。

文理選択を迷っている高校生にアドバイスをお願いします。

私は理系科目が大の苦手でしたが、どうしても土木の分野で社会に出たい!というはっきりとしたビジョンに支えられて、受験勉強のみならず大学の勉強も頑張ってくることができました。
今の自分が何が得意で苦手で、ということではなくて、自分の可能性を広げるために、どのように社会に出て行きたいのかという入り口として、文理選択をできる人がもっと増えればいいな、と思います。

インタビューを終えて

かりん
「道をつくりたい!」という強い気持ちに導かれて理転し東工大に進んだAさん。土木工学をわかりやすく、とても魅力的にお話してくださり、文系のわたしも「土木かっこいい・・・・!勉強してみたい・・・・!」と感激しました。
大学で好きな勉強をするためには入試を突破しなければなりません。たとえ厳しい道に思えても、なりたい自分になるために決断し努力をすることの大切さを改めて感じました。みなさんも、いまの自分だけでなく将来どんな自分になっていたいか、を考えてみるとまた違った進路が見つかるかもしれませんね。
PICK UP!

Z会の通信教育 [PR]

志望校対策を本格的に行っていく高3生は志望校対策講座として、高1,2生は早期の志望校対策・受験対策として試しておきたいのが「Z会」。
教材のサンプルをもらえるので無料で資料請求してZ会の教材の質を自分の目で確かめてください!