はじめに
皆さんの中には、早稲田大学商学部を志望する人がいらっしゃると思います。
実際に早稲田大学に行く機会が少ないために、商学部には実際にどのような授業があるのかなど大学生活の「リアル」を知ることができない人も多いかもしれないですね。
この記事では、早稲田大学商学部で開講されている、必修科目や選択必修科目の最新情報を、実際に通っている筆者の意見も交えながら紹介します!
目次
早稲田大学商学部の基本情報
【早稲田大学商学部基本情報①】初めて商学を学べる学部を設置
商学部は、当時の早稲田大学の大学部に商学科が1904年に設置されたことから歴史が始まりました。
私立大学としては初めて商学を学べる学部学科を設置した大学で、古くからの歴史があるんですよ!
豆知識ですが、初代学科長の天野為之は、商学部にある大教室の教室名に名前が入っているので、ぜひ入学した際には探してみてくださいね!
【早稲田大学商学部基本情報②】専門科目以外の幅広い科目も学ぶことができる
商学部では、教育理念の一つとして、「学識ある実業家」の養成というものを掲げています。
「学識ある実業家」とは、専門科目だけではなく、ビジネスにかかわる、幅広い知識を有した人物を指します。
実際に、「学識ある実業家」を養成するために、専門科目以外にも幅広い科目を受講することを求めているんです!
そのため、歴史学、法学、生物学など、文系科目・理系科目問わず、幅広い科目を学ぶことができますよ!
早稲田大学商学部の必修科目・選択必修科目
早稲田大学商学部では、卒業までに124単位を取得するよう求められています。
124単位の中でも、どの科目区分から何単位以上取らなければいけないか、ということが細かく決められています。
特に、必修科目・選択必修科目についてわかりづらい点も多いですよね……。
この記事では、必修科目と選択必修科目について、学生目線の情報も交えながら、詳しく説明します!
【商学部の必修科目】文系なのに、数学を多くの場面で使う!
必修科目とは、商学部の専門基礎科目で、全学部生が受講しなければならない科目です。
具体的には、基礎数学、基礎経済学、基礎会計学、ビジネス法入門、統計リテラシーの5種類を学びますよ!
以下でそれぞれの詳細を説明していきます。
①基礎数学
基礎数学では、商学部で学ぶ様々な科目を学習するために必要な分野を中心に学びます。
主に、行列などの線形代数学や、微分積分学を、半期かけて学んでいきます。
よく数学が苦手な人でも、丁寧に授業をしてくれるため心配する必要はないといわれていますが、実際には先生によって異なるんですよ!
本当に数学が苦手であるとついていけない可能性が高いので、春休み中に高校数学ⅠAとⅡBを復習するべきです。
ちなみに、内部進学者は、文系でも高校3年生時に全員が数学Ⅲを学んでいるため、苦労しないケースも多いそうです。
一方、数学Ⅲを高校で履修していない一般選抜や推薦入試で入学した人は、単位を落とさないよう注意するべきですね。
②基礎経済学
ビジネスにかかわる事項についても触れながら、経済学の基礎について学びます。
後ほど説明しますが、選択必修科目である、ミクロ経済学とマクロ経済学につなげられるよう、両者の基礎を抽出して学習するんですよ!
一部の教授は、基礎経済学の範囲を大きく逸脱した、発展的な内容も教えることがあります。
年度によっては、難しい授業として名をあげることもあるので、注意するべきですよ。
③基礎会計学
会計学を学ぶことで、ビジネスや社会における会計の役割を学ぶことが目的の科目です。
よく学生の間では「簿記と一緒である」と言われますが、教授曰く、簿記とは少し違う、すべての会計の基礎となる内容を学ぶということであるそうです。
会計分野において非常に有名な教授も在籍しており、非常にハイレベルな授業を受講することができるのも魅力の一つですよ!
その教授の授業は丁寧でわかりやすいそうですが、テストは非常に難しいことで有名でもあります。
④ビジネス法入門
民法や商法、会社法など、ビジネスにかかわる法律の内容について学びます。
授業専用の、非常にわかりやすい教科書があり、勉強を進めやすい科目で有名なんですよ!
この授業で習った内容は、今後ビジネスパーソンとして活躍するうえで、一般教養となる知識です。
こうした理由から必修科目となっているため、法学部生ではないのに、と思わず、熱心に受講するといいですよ。
⑤統計リテラシー
Excelの使い方や、統計学の基礎を学ぶ科目です。
クウォーター制を導入している関係で、αとβに科目が分かれています。
βでは統計学の基礎を学びますが、大変難しい内容も含まれており、注意して受講するべきですよ。
必修科目で唯一フルオンデマンドで実施される科目であり、一見楽そうですが、しっかりと視聴期限が設定されているんです。
それにもかかわらず、視聴期限ぎりぎりまで溜めて、最後に一気に視聴する人が多く見受けられますよ。
⑥外国語科目
商学部では外国語科目2科目も必修です。
英語、中国語、韓国語、フランス語、ドイツ語、スペイン語から2科目選択する必要があります。
2023年度時点では、英語は重要科目ではないですが、2024年度より英語教育にも力を入れ、単位数も増やすため、重要性が増すそうですよ!
英語履修者は、Tutorial Englishという、英会話の授業も必修です。
【商学部の選択必修科目】ビジネスにかかわる幅広い学問を学べる!
選択必修科目では、設定されている10科目のうち、6科目以上を履修することが求められています。
具体的には、金融入門、経営学、保険入門、マーケティング論、ミクロ経済学、マクロ経済学、基礎統計学、財務会計論、管理会計論、国際貿易論の10科目です。
10科目を簡単に紹介していきます!
①金融入門
世の中で起こっている金融問題を理解するために、金融論の基礎を扱った講義です。
ある教授は、日本経済新聞を読めるようになることを最終目標としていて、非常に有意義な講義内容ですよ!
実際筆者は、今まで意味の分からなかった金融用語を理解でき、世の中のニュースを多角的に考察できるようになりました。
②経営学
経営戦略論、経営組織論、組織行動論の基礎的な概念、理論を学ぶことで、経営に関する基礎知識を会得できる講義です。
経営戦略論では、実際の企業が業界で生き抜くための戦略についてを、経営組織論では、組織の構成や運営についてを、組織行動論では、組織内の人のモチベーションを動かすための理論を、企業の成長について知るために学びます。
経営学において権威ある教授が教壇に立っていらっしゃって、実際に授業も好評なんですよ。
③保険入門
保険の中でも、我々の実生活に大きくかかわる生命保険と損害保険を学ぶことができます。
教授曰く、現在保険を専門とする教授が全国的に減少している中、日本で一番保険教育が充実している学部であるそうですよ。
④マーケティング論
現代の厳しい競争社会の中、どの会社でも行っているマーケティングについて、理論的に学びます。
ある教授は、実際の企業の実例を交えた説明を行い、将来のためになる講義を提供してくださってるそうです。
⑤ミクロ経済学
ミクロ経済学では、消費者や生産者の個別の経済活動に注目し、そこから得られるデータを分析します。
必修科目「基礎経済学」で学習した範囲のうち、ミクロ経済学に注目し、基礎経済学よりもより発展的な内容にも触れます。
⑥マクロ経済学
マクロ経済学では、国全体の経済活動の、短期及び長期の変化に注目し、その国の経済成長などを分析します。
必修科目「基礎経済学」で学習した範囲のうち、マクロ経済学に注目し、基礎経済学よりもより発展的な内容にも触れます。
経済史について触れる教授もおり、マクロ経済学以外の学習もできるため、非常に充実していると評判であるそうですよ!
⑦基礎統計学
情報社会となり統計学の重要性が高まっている現代に必要な統計スキルを学べる、非常に有意義な講義です。
⑧財務会計論
必修科目「基礎会計学」の内容のうち、財務会計にかかわる部分を、基礎会計学よりも発展的な内容も含めながら学習していきます。
ちなみに、財務会計とは、企業の経済活動を記録、計算し、経営活動の結果を外部に報告する分野ですよ。
⑨管理会計論
必修科目「基礎会計学」の内容のうち、管理会計にかかわる部分を、基礎会計学よりも発展的な内容も含めながら学習していきます。
ちなみに、管理会計とは、会計データを企業の経営管理に活用する分野ですよ。
財務会計との違いですが、財務会計は外部向けに会計するのに対し、管理会計は内部向けに会計します。
⑩国際貿易論
国際貿易に着眼点を置きながら、世界経済を分析することを学習します。
貿易論、という名前からは分かりませんが、数学をしっかりと使うため、数学が苦手な人は注意が必要ですよ!
おわりに
早稲田大学商学部では、「学識ある実業家」を養成するべく、日本最高峰の教育がなされています!
この記事を見ながら、他大学の商学部とカリキュラムとも比較し、ぜひ自分にとって魅力的な大学を志望校にしてほしいです。