はじめに
共通テスト本番までもう少し。
高得点を取って、2次試験に向けて自信をつけたいと思っている受験生も多いはず。
そこで今回は、2023年の共通テスト理科で195点(物理100点 化学95点)を取った筆者が、共通テスト理科の時間配分や解き方について、自分の経験を踏まえながら伝えたいと思います!
共通テストを間近に控える受験生だけでなく、来年共通テストを受けるという受験生も、ぜひ参考にしてみてください。
【時間内に見直しまで終わらせる】共通テスト理科の時間配分・解き方
【共通テスト理科の時間配分・解き方①】解く順番を決めておく
共通テスト理科は、当日までに選択形式(理科基礎1科目だけ・理科2科目など)を決める必要がありますが、解く科目や順番は当日決めることができます。
僕が受験した東京大学は2科目とも合否判定に使われる形式だったので、解答する順番を決める必要はないのですが、より高い点数を取るためには、事前に作戦を立てる必要があります。
たとえば僕は、模試で解く順番を色々と変えてみたり、過去問を解く時も時間配分を意識したりしていました。
色々と試してみた結果、僕は物理よりも化学の方が時間がかかると分かったので、物理の余った時間を化学に回すため、本番は物理→化学の順番に解きました。
ただ、志望する大学によっては、第1解答科目のみを合否判定に利用する場合もあるので、その場合は得意な科目を第1解答科目に指定しましょう。
【共通テスト理科の時間配分・解き方②】面倒そうな問題・分からない問題は一旦飛ばす
もちろん、最初から最後までサクサクと解き進められるのが理想ですが、なかなかそう上手くはいきません。
共通テスト理科は基本的に時間に追われる試験です。
そのため、計算量が多そうな問題や、少し考えて解き方が思いつかなかった問題はすぐに飛ばし、一通り全ての問題を見終わってから解き直していました。
具体的に言えば、物理・化学共に、1周目で軽めの問題(択一問題や、暗記系の問題)を20分程かけて解き、残りの重い問題(計算問題など)を30分〜35分で解く、と事前に決めていました。
また、1周目を解き終えた時点で、どういう問題が出題されているのかが分かるはずです。
その時に、「この大問は苦手な分野だから時間を多めにかけたい」「この大問は得意な分野だから時間を稼げる」という風に、時間配分の計画を頭の中に立てられると理想です。
【共通テスト理科の時間配分・解き方③】問題文・図中の重要な条件には印をつける
共通テスト理科は1問あたりの配点が大きいため、ケアレスミスが大きな失点源になってしまいます。
ケアレスミスを出来るだけ防ぐため、問題文を読みながら、必要になりそうな言葉や数値に下線を引いたり、丸で囲ったりしていました。
この方法はケアレスミスを減らせるだけでなく、問題の大事なところをすぐに見返せるので、見直しの時間も短縮することができます。
また、共通テスト理科では図を利用した問題も多く出題されるので、図の中の重要な情報にも印をつけていきましょう。
【時間内に見直しまで終わらせる】共通テスト物理で特に大切な時間配分・解き方
【共通テスト物理で特に大切な時間配分・解き方①】見直しに10分使えるように時間配分を決めておく
共通テスト物理は、試験時間が60分、大問数が4つです。
そのため、1つの大問あたり12分〜15分くらいで解き、見直しとして10分使うことを目標にしましょう。
大問によってかかる時間は違いますが、大問1が様々な分野の小問集合ということもあり、ボリュームが多く、個人的に一番時間が掛かりました。
また大問1は、二次試験ではあまり見られない基本的な公式の意味を問う問題や、定義に立ち返る問題も多いので、見直しを何回も行いました。
一方で大問2〜大問4は、力学や波動といった単元別の問題が多く出題され、「最初の問題の答えが、次の問題を解くのに使う」という形式がほとんどです。
「時間をかけたのに、大問まるごと間違えてしまった」なんて結果にならないよう、特に各大問の最初の問題は慎重に解きましょう。
【共通テスト物理で特に大切な時間配分・解き方②】単位・次元間違いを重点的に見直す
共通テスト物理で一番時間を取られるのが計算問題です。
せっかく原理は理解しているのに、単位や次元間違いをしてしまったら点数も時間ももったいないですよね。
マーク式だから、「この答えは選択肢に無いから間違っている」という判断が出来ると思うかもしれません。
しかし、共通テストの選択肢は単位間違いや次元間違いを想定した選択肢が作られていることが多いです。
自分の出した答えが選択肢にあったからといって安心せず、単位や次元の間違いが無いかきちんと確かめる習慣をつけましょう。
また共通テストでは、二次形式のように、数値を直接答える問題もあります。
計算過程はなるべく問題用紙に残しておくようにすると、見直しもしやすいですよ!
共通テスト化学で特に大切な時間配分・解き方
【共通テスト化学で特に大切な時間配分・解き方①】見直しができないかもしれないと考えておく
模試の時から、化学は物理に比べて時間が足りていませんでした。
なぜなら、化学のマーク数は、2022年が33個、2023年が35個と、物理に比べて毎年多いからです(参考:物理 2022年 26個 2023年 25個)。
また、化学も物理同様、分野ごとに大問分けされていますが、各大問に小問が3〜4個程度あり扱う問題の種類が多いのも、時間がかかってしまう理由の1つです。
試験時間は60分、大問は5個なので、1大問あたり10分〜12分で解き、5分程度見直しに使うことを目標にしましょう。
ただ、この時間配分はあくまで理想なので、見直しの時間が出来ないことも想定しておきましょう。
【共通テスト化学で特に大切な時間配分・解き方②】択一問題は全ての選択肢に目を通す
共通テスト化学には、「〇〇に関する記述として最も適当なものはどれか/誤りを含むものはどれか」という形式の択一問題が何問か出題されます。
まず、正しい選択肢を選ぶのか、誤っている選択肢を選ぶのか問題文をきちんと確認するようにしましょう。
当然と思うかもしれませんが、緊張している時や焦っている時ほど、こういう当たり前のことを忘れてしまいます。
僕は、こういった形式の問題を解く際、選択肢を読む途中で正解だと思われるものを見つけた場合も、他の選択肢を読んで確信を得てから別の問題に向かっていました。
また、迷う選択肢があった場合は、解き直しの時間を減らすため、確実に違う選択肢に×をつけておいて、一旦別の問題に向かいました。
前にも述べたように、化学は時間が足りない科目なので、選択肢を全て読む時間が勿体無いと思うかもしれません。
しかし、択一問題はどうしても他の問題に比べて見直しの優先順位が低く、間違いに気づきにくいので、慎重に解きましょう。
おわりに
共通テスト理科は、多くの受験生にとって共通テストの最後になる科目です。
最後の科目ということで疲れもあるかもしれませんが、高得点を取って、2次試験に向けての弾みにしましょう!