はじめに
勉強を進める中で、やり方を試行錯誤している受験生は多いのではないでしょうか。
世の中には勉強法が多数存在し、自分が結局どうすればよいのか分からないと思う人も多いはずです。
例えば、勉強は苦痛ではないけれど世間では短時間で効率よく学ぶことがよしとされて不安な人や、勉強自体が苦手でやる気が保てない人、成績や周囲の人を見て焦っている人……。
様々な勉強法がある中で、取り入れる際の注意点を知っておくと、今後の探し方や心持ちがグンと楽になるはずなので、ぜひ最後まで読んでみてください!
目次
勉強法をどこから探すか
①ネット等の情報から
3か条の紹介の前に、まずは勉強法を見つける手段について説明します。
今や様々な勉強法がネット上、TV、書籍等にあふれ、例えば「正しい 勉強法 効率」で検索をかけただけでも多くの結果が出てきます。
ある2つのサイトで紹介されていたものを見てみましょう。
- 時間帯別勉強法
- 音読勉強法
- 文章録音勉強法
- 隙間時間勉強法
- 教科書7回読み勉強法
- 逆算勉強法
- チームメイキング
- ストップウォッチ勉強法
- ミニマム勉強法
- ポモドーロ勉強法
- ファインマン・テクニック
- 合間の昼寝
- 脳のゴールデンタイム利用
- チャンク化
- 耳学
- 取っ手記憶法
- 貼り紙
中には「勉強法」と名乗るほどでもない基本的なコツ・テクニックも含まれますが、このように多くの方法があります。
②周囲の人から
周囲の人の影響はより大きいものです。
ネットや書籍で見つかるのは、数は多いものの所詮は知らない人の勉強法ですが、自分の身近な人が実際に勉強している姿を見るとやはり感覚に応えます。
筆者自身の経験になりますが、高校3年で塾に入った際、夜遅くまで塾に残っている他校の生徒を見て寸暇を惜しんで勉強する姿勢を見習わなければと焦っていました。
一方、学校にはより高い志望を持ちながら学習時間の短い人がたくさんいたのです。
日本の東西それぞれの某トップ大学志望でありながら、常時ガリガリ勉強という風でもなく、先生に的確にツッコんだり休憩時間にはしゃべったり、他にも色々な活動に精を出している印象でした。
中でもある人は受験期でも睡眠時間をしっかり確保して規則正しい生活を送り、聞けば家庭には朝のコーヒータイムと午後のティータイムまで存在するそう……。
結果、私は「もともと長時間勉強を続けることが苦ではなかったので、塾の人たちを見習ってもっと長く勉強するべき」という意識と、「でも自分は時間をかけたところで、より短時間で効率よくできる人たちには絶対に敵わないのだ」という意識の両方に襲われ、勉強時間を減らしても増やしても苦しい板挟み状態に陥りました。
”自分なりのやり方”でいい。勉強法探しの3か条
ここからは私の体験をもとに、自分に合った勉強法を見つけるための3か条を紹介します。
①効率重視な世間の風潮にとらわれない
短時間で効率よく勉強するのがいいという考えが人口に膾炙していますが、短時間に収めることだけが正義ではないはずですし、長時間勉強できるのも才能のひとつと考えられます。
仕事と同様、身体や気持ちが辛くないのなら、量を稼いでおくのに越したことはありません。
反対に、勉強すること自体が好きではない人は短時間で集中すればよく、短時間凝縮型の勉強が合っている、というだけのことです。
この考え方は、塾のアドバイザーの方から言われたものでした。
勉強以外のことも親身になってアドバイスしてくれるので、友人でも学校の先生でも家族でもない相談先のひとつとして、塾を活用するのもおすすめです。
また、先ほど紹介した、ティータイムの習慣がある人に話を聞いてみると、受験勉強よりは他のことに時間を割きたいとのことでした。
具体的な解決策が提示された訳ではないですが、自分が意識しているその人自身に直接話を聞いてみることで気が軽くなるかもしれません。
②生活リズムについても、ある程度自分なりに
無理に「規則正しい」生活を求めなくてもいい、というのも大切なポイントです。
確かに、定期考査や入試の本番は朝から行われるため、自分の調子の出る時間帯を合わせておくことは大切です。
しかし朝方・夜型はどうしようもない個人差であり、早寝早起きのいかにも「規則正しい」生活が必ずしも最適とは言えないと思います。
ちなみに、睡眠のプロフェッショナル・柳沢正史教授(筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構 機構長/教授)がNHK「クローズアップ現代」に出演した際の、快眠方法についての解説はこちらです。
ノーベル賞候補の柳沢正史教授が解説!心地よい眠りを得るための新常識5選
朝方・夜型は言い訳ではなく、科学的、生物学的に証明されているようですね。
筆者も最後の最後(二次試験前夜)まで深夜0時超の就寝時刻は早まることがありませんでしたが、結局なんとか乗り切れました。
無理に早く寝ようとする方が、夜遅く帰宅してから色々と必要なことをする生活様式に合わず、気分的にも大変だったでしょう。
③基本的な共通項と、それに対立する意見に注意
ただし、様々ある勉強法について、押さえておくべき共通項のようなものはあります。
例えば、
- はじめに計画を立てる
- 隙間時間を活用する
- 反復する
- 多数の参考書に手を出し過ぎない
などの事柄をよく耳にすることと思います。
これらは勉強法とまでは言えない、勉強する上で「さすがにこれは押さえておこう」という基本的なポイントです。
しかし、基本に真っ向から対立するように見える意見があっても、実は理にかなっている場合もあるので気を付けて見てみましょう。
例えば、参考書を選ぶ際は、あれこれ手を出さず1冊をやり込むことが大切、というのが通説です。
しかし、薄い問題集を何冊も用いて、様々な問題形式に触れることで重要箇所を洗い出したり対応力をつけたりできる、という意見もあります(オリエンタルラジオ・中田敦彦さんがアメトーークにて紹介)。
「あれ、この問題、前も見たから分かる」「また別のワークで出てきたからよっぽど大事なんだ!」と、重要事項や用語を覚えていくそうです。
これらのやり方は対立するように見えますが、どちらが「絶対解」とは言えないでしょう。
中田さんがおすすめする参考書を何冊も使う勉強法は、歴史などの暗記科目に関してのことで、番組内でも「全ての教科でこうするべき」とは言われていません。
1冊の参考書をすみずみまで理解し覚えることの重要性は明らかですし、何冊も買うのは経済的(家計的)にもよくないです。
このように、極端な二者択一ではなく、色々な事情を考慮し自分に合わせてやり方を選んでいくべきです。
おわりに
勉強もそれ以外の日常生活も、無理せず、自分に合ったやり方が大切です。
ご紹介した注意点を踏まえて、具体的な勉強法を探しに行きましょう!