はじめに
受験生のみなさんにとって、いつも気になるのは効果的な暗記方法ではないでしょうか?
同じ時間をかけるのであれば、できるだけたくさんのことを覚えたい。
でも、どんな方法をとればいいのかわかっていない…
そこで今回注目したのは、「書く」「読む」「唱える」という最も一般的な暗記方法です。
この3つの方法には優劣がありません。
人によって、向き不向きがあるものだからです。
ということで、今回はそれぞれの暗記方法のメリット・デメリットに加え、うまく活用する方法を調査しました。
あなたにぴったりな暗記法を見つけてみてくださいね!
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暗記法No.1:書いて覚える
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- メリット
書いて覚える方法ほど、定着度の高い暗記方法はないと言っても過言ではありません!
実は、手には非常に多くの数の神経が集まっています。
手を動かすことで、多くの神経が刺激され、記憶がしっかり定着するのです。
手が覚えてくれるとも言いますし、そもそも目で書く光景を見ているわけですから、視覚としても覚えることができるでしょう。
体の色々な部分を使って覚えることができるので、非常に長期に渡って暗記が可能になります。
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- デメリット
しかし、書いて覚えることには致命的な欠点があります。
それは、どうしても書く手間がかかってしまうということです。
何千という英単語を覚えるためにいちいち紙に各単語をそれぞれ10回も20回も書いていると…
途方に暮れる作業であることでしょう。
もちろん少しずつ覚えていくので、1回あたりの作業量は少なくなりますが、他の勉強にその時間を割くことができたとしたら…
そう考えたら少し避けてしまいたい暗記法なのかもしれませんね。
効果的な活用方法
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- 絞って書く
先ほどもデメリットの部分でお話ししましたが、どうしても書いて覚えることは物理的に時間がかかってしまいます。
そのようなデメリットを克服するために絞って書くという方法がオススメできます。
どうしても覚えられない単語・年号や、テストで間違えた箇所を確実に覚えたいときに、その内容だけをたくさん書いて覚えましょう。
書いて覚える量を絞ることで、書く手間が少なくなり暗記時間も削減できます。
(つまり他の暗記法との併用になってしまうということでもありますが…)
どうしても書くのが面倒という方はお試しあれ!
暗記法No.2:読んで覚える
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- メリット
素早く、多くの情報を脳にインプットするには読んで覚えることが最も有効です。
授業と授業の間の10分間などでも勉強に活用することができます。
加えて読むだけなので、机と椅子といったような場所を必要としません。
ですので、通学時間に電車のなかで単語帳を読んで覚えるといった、スキマ時間の有効活用に「読む」勉強は適していますね。
通学などでどうしてもまとまった時間が取れないという人は、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか?
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- デメリット
読んで覚えることの最大のデメリット。
それは、ほとんど頭に残らないということです。
一度黙読をしただけでは、記憶はほとんど定着しません。
黙読では視覚のみしか刺激されず、覚えたことが短期記憶という部類に分類されてしまいます。
この短期記憶。実はほんの数分ほどしか記憶として残らないという非常に短期間な記憶なのです。
したがって、脳への定着はとても薄いのです。
テストの直前などであればそれなりに有効ですが、入試本番まで残すべき知識であれば全く使えません。
もし読んでしっかり覚えたいのであれば、繰り返し黙読をしなければなりません。
繰り返すことで脳がこれは重要な情報だとして、その知識を短期記憶から長期記憶に格上げしてくれます。
効果的な活用方法
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- 黙読×音読暗記法
これまでお話ししてきたように、単に黙読だけでは記憶として定着しにくいです。
ということで、黙読と音読を掛け合わせる方法をご紹介します。
まず、覚えたいノートを黙読して、ぼんやりと記憶にとどめます。
(声には出さなくとも、脳内では音読しているような意識を持って黙読しましょう)
少し時間をおいて声が出せる場所(自室など)に移動したら、今度は黙読した箇所を音読します。
黙読で脳内に薄く記憶された内容が時間と共に少しずつ定着し、さらに音読することでその記憶が強く上書きされ、長期間覚えていられる記憶になります。
暗記法No.3:唱えて覚える
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- メリット
まず大きな利点として、時間がかからないということです。
書いて覚えるほど手間がかからないので、腰を据えなくても気軽に学習に向かうことができます。
また唱えて覚える場合、まず目で見て読んで、声に出して耳にその音声が入ってきます。
したがって、視覚と聴覚の刺激が加わり、高い記憶の定着効果が期待できます。
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- デメリット
唱えて覚えることで最も大切なことは集中力です。
暗記するぞ!という意識をしっかり持ちながら音読をしなければ、高い効果は期待できません。
ボーッとしながら唱えても、頭に入りませんよね。
今はこの単語を読んでいる!と意識しないと定着が期待できないでしょう。
また音読は、英単語の綴りの確認や、歴史用語などの漢字に関する暗記の効果は期待できないので、この部分は結局書いて覚える方法で補う必要があります。
歴史上の人物をテストで書く際は、ちゃんと漢字で書かないと間違いの扱いを受けます。
読むだけでは不十分なのかもしれませんね。
最後に場所の制約を受けるということです。
静かな図書館で音読なんてできません。
音読できる場所が自室などに限られてしまうこともよくない点でしょう。
効果的な活用方法
- リズムで暗記
歌のように、リズムを持って何度も唱える方法をオススメします。
例えば、歴史の流れを物語を読むように音読すれば、音の流れに沿って覚えることができたり、英語独特のイディオムも声に出して読むことで音で暗記することができます。
(確かアルプス一万尺に合わせて、中国の歴代王朝を覚えるやり方があったような気がします。)
このとき、大きな声を出す必要はありません。
小さな声のほうが、唱えるスピードも速く、効率的ですよ。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
どのやり方にもメリット・デメリットがあり、全部1つの暗記法でやるのには無理がありそうです。
つまり、2つまたは全部を場合によって使い分けることが必要だということです。
その使い分けについては、個々人で違ってくると思いますので、自分なりにアレンジしてみてください!
「書く」「 読む」「唱える」を組み合わせ、五感をフル活用して、暗記の効率を高めましょう!