はじめに
こんにちは。合格サプリクリニックです。
合格サプリクリニックでは、受験勉強で陥るスランプや点数の伸び悩みといった症状を診断、適切な処方箋をお出しします。
今回は「勉強しているつもりなのに、地理・歴史の点数が取れない」という症状です。
地理・歴史はとにかく用語さえ覚えれば点数が伸びそうですよね。
それにも関わらず、勉強しているのに思うような点数が取れない経験をした方はいませんか?
そんな方にとっておきの処方箋をお出しします。さあ、まずは問診票をチェック!
問診票
・用語暗記に飽きてしまう →症状①
・覚えた用語同士が混ざってしまうことがある →症状①
・しっかり覚えてきたつもりなのに、テストを前にすると固まってしまう →症状①、②
・勉強は用語を覚えるだけで、教科書は読んだこともない →症状②
・ヨコの繋がりの把握が苦手だ →症状②
・地理で覚えることがありすぎて嫌になることがある →症状②
・グラフや地形図の読み取りに苦手意識がある →症状③
・グラフ・地形図の読み取り速度が遅い →症状③
・地形図から実際に地形が想像できない →症状③
症状① 用語出し入れ困難症
確かに用語の暗記は、社会科目を勉強する上で非常に重要です。
だからといって、何の工夫もなく用語を覚えようとするとこの病気に罹りがち。
何回も繰り返しているのにどうしても用語が覚えられない、または覚えたつもりなのに答案を前にすると用語が頭から出てこなくなるといった症状が出ます。
暗記の仕方を工夫することで対処しましょう!
①処方箋 資料集を活用しよう!
用語だけで覚えようとすると実物のイメージがつかず、なかなか覚えられなかったり似たような用語と混同してしまったりしてしまいがちです。
おまけに、単調で眠くなってしまいますよね。そんな時は資料集を使いましょう。
豊富なカラフルなイラストをもとに実際のイメージがつきやすく、楽しく暗記できます。
あるいは、歴史やある地域を題材にした漫画や映画なんかも、単純暗記よりかなり印象に残りやすいのでオススメです。
息抜き程度に活用してみましょう!
②処方箋 ゴロやダジャレを自分で作り、それを利用して用語を覚えよう!
「嫌でござんすペリーさん」このゴロ合わせを知っていますか?
ペリーが日本に来航した1853年を覚えるためのゴロ合わせです。
単純に1853年ペリー来航と覚えるようりも、圧倒的に記憶に定着しやすいです。
これは「面白い」と感じたもの程記憶に残りやすいという脳の性質のためです。
そこで、覚えにくい用語があったら自分でゴロやダジャレを作り暗記してみましょう。
前述の性質だけでなく、自分でゴロやダジャレを作るという作業が一層記憶の定着に役立ちます。
③処方箋 インプット・アウトプットの仕方を工夫する
授業プリントを何時間も読み込み、テストに万全の体勢で臨んだのに思い出せない用語が何個もあった・・・・・・。
こんな場合は、インプット・アウトプットの仕方に問題がある可能性があります。
例えば、覚える際に用語の書き出しを一切していなかったりしていませんか?
なかなか覚えられない単語だけでもいいので、実際に書いてみることは大切です。
他にもプリントや参考書の順番通りに単語を覚えてしまうのを防ぐために、たまにはいつもと逆の順序で覚えるなどの工夫をしてみましょう。
症状② 流れ硬化症
「ローマ帝国が崩壊したのは万里の長城の建設が原因である」という説があることを知っていますか?
万里の長城が築かれる→中国に侵入出来なくなった騎馬民族が西方に移動→それに押されヨーロッパ中で民族大移動が巻き起こる→ゲルマン民族がローマ帝国に侵入するという「流れ」が存在します。
用語だけ完璧に覚えていても記述問題に手も足も出ない場合は、このような流れの理解が疎かになっているのかもしれません。
以下の対処法を使って早急に治療しましょう。
①処方箋 年号・緯度経度を覚えよう!
意外に思えるかもしれませんが、歴史科目で流れを捉えるためには年号の暗記が効果的です。
流れは同地域内で完結するものではなく、特に世界の一体化が進んだ近代以降は一つの流れが異なった地域に様々な影響をもたらします。
その場合、流れを捉えるには用語同士のタテの関係だけでなくヨコの関係も押さえる必要があります。
そして、このヨコの関係を押さえるのに便利なのが年号なのです。
地理で年号にあたるのは緯度経度となります。
緯度経度さえわかれば、その地域のおかれる自然環境という「流れ」が大まかに把握出来ます。
赤道や南北回帰線を通る地域を知っているだけでも便利です。
②処方箋 関係性を意識しながら用語を覚えよう!
用語を覚える時、ただ詰め込むのではなく他の関連がある要素を思い出しながら暗記をしてみましょう。
例えば、「秦を作ったのは始皇帝」と暗記する際には同時に始皇帝が行った政策を思い出すのです。
こうすることで、関係性を重視して用語をバラバラに覚えてしまうことが防げます。
症状③ グラフ・地形図読み取りアレルギー
グラフや地形図の読み取りがテストに出ているのを見た瞬間、パニックになってしまう人はいませんか?
そんなあなたはグラフ・地形図読み取りアレルギーです。
これらの読み取りは苦手意識を持つ人が多い故にテストに出題されやすいので、高い点数を取りたければアレルギーの治療は必要です。
「人口の多い国トップ10」などの知識を単に覚えただけでは簡単に解けないのが難しいところ。
問題から正解に至るまでには2つのプロセスがあり、知識が万全なのに読み取りが苦手な人はそのどちらかに欠陥があるのかもしれません。
以下の対処法で改善しましょう。
①処方箋 読み取りに慣れよう!
答えに辿り着くまでには、まずそのグラフ・地形図が表している特徴を読み取る必要があります。
複雑なグラフや地形図からそれらが表すことを早くかつ正確に読み取るのは普段とは別の勉強が必要です。
普通に勉強していたらどうしても用語の暗記が中心になりがちですよね。
オススメはセンター試験の過去問やその模擬試験です。
良質なグラフや地形図の読み取り問題がたくさん掲載されています。
また、地形図なら国土地理院が作成した「地理院地図3D」が読み取りの練習になります。
これなら地図を3D化できるので、自分が頭のなかでイメージした地形と答え合わせを繰り返すことで最後には等高線を見ただけでだいたい正確な地形が頭のなかでイメージ出来るようになります。
②処方箋 図形問題から文章問題へ変換しよう!
図から特徴を無事読み取った後は、その情報を今まで学んだ知識と結びつけられれば、答えが求まります。
例えば、扇状地が特徴の地形図を見せられて、この地域で作られていない作物は何かと問われたとします。
このような問題が出た場合、扇状地は水もちが悪く稲作には向かないといった、定番の知識が思い出せれば答えは分かりますね。
ほとんどのグラフ・地形図の問題は、結局定番の文章問題から図形を伴う問題に変換されたものです。
特徴が読み取れれば後は落ち着いて今まで勉強してきた内容を思い出すだけ。焦りは禁物です。
まとめ
社会科目は確かに用語の暗記が中心ですが、それだけやっていても高い点数を取るのは難しいです。
ゴリゴリに用語の暗記に徹するのではなく、今回紹介した処方箋を参考にバランスよく勉強し独自の特効薬を調合してください!