『学力だけをあげるなら、線路の上を歩けばいい』沖縄出身東大生ぴぺりたが送る受験勉強コラム6

みなさんこんにちは!毎週連載でコラム記事を書いています、ぴぺりたです。

このコラム記事では、僕の現役時代に書いた日記を題材として、当時考え、感じていたことや、東大生になった今だからわかることを受験生のみなさんに伝えることを目的としています。

どんどん寒くなってきて、受験のシーズンが近づいてきましたね。季節の変わり目はやっぱり体調が心配。僕も12月ごろから少しずつ疲れがたまってきて、頭の中もネガティブなことばっか考えるようになってきました。

『初めから「無理だ」という人は、きっと自分の限界を知らない』沖縄出身東大生ぴぺりたが送る受験勉強コラム4

2017.11.05

『「壁」はそのうち「段差」に変わる』沖縄出身東大生ぴぺりたが送る受験勉強コラム5

2017.11.12

息抜きとさぼり

皆さんは、「息抜き」と「さぼり」の違いをしっかり理解していますか?「息抜き」とは、努力を続けて確実に結果を出すために必要な休みで、「さぼり」とは、すべきことをしないで目的もなく漠然とした無駄な時間を過ごすことだと、僕は考えています。

この時期になると、なかなか思い通りにならずに焦ってしまい、休憩時間や睡眠を削ってまで勉強することも多くなりますよね。机に向かっていない時間は全部無駄に感じてしまいがちではないでしょうか?

何かと勉強しない時間があれば「ああ、自分はさぼってしまった」と思って落ち込んでしまうこともあるかもしれません。実際、僕もなんどもそう思っていました。

しかし結論から言うと、休み時間を減らして勉強しすぎるのはよくないです。どんなに厳しい状況であれ、寝ないで勉強したり何時間もぶっ通しで勉強してはいけません。

日々の休み時間や、半日くらいの大きな休憩、家族とご飯を食べる時間など、色々なレベルでの息抜きを入れる必要がありますね。方法は人それぞれですが、今のうちからぜひ自分なりの休み方を考えてください!

この息抜きを「さぼりだ」と思ってはいけません。受験生に取っては、計画的に休むのも勉強です。体調管理に必要な時間なのですから、そう考えると休まない方が「さぼり」とも言えますよ!センター試験や2次試験当日で実力を最大限に発揮するためにも、しっかり息抜きをしていきましょう。

受験生時代の日記から

2015年12月13日日曜日 センターまで34日

のどが痛い。手洗い&うがいしてたのに風邪気味。明日は河合オープンの結果が送られてくる日。明後日くらいに届くだろうけど。あんまり中身を気にしすぎないようにしよう。他の人より2週間はやく受けたしね

最近勉強時間が短い。集中力が切れるしすぐ疲れる。

2015年12月14日月曜日 センターまで33日

今日は学校休んだ。そのかわり明日からハードにやろう。

33日後、そして73日プラス1日後に後悔ないくらい勉強したい。自分に勝って当日を迎えたい。

きっと人間誰でも失敗することはあるけど、それをうまくいかせる人は多分そういない。自分はそれが可能な人になりたい。やればやるだけいい結果が近づくはず。

2015年12月15日火曜日 センターまで32日

今日東大模試返ってきた。

案外できてたからこのペースで行こう。その前にまずセンター頑張ろう。

色んな人の応援あっての自分。感謝を忘れないで生活しよう。

今この日記を読んでみても当時の自分が疲れているのがよくわかります。初めの頃はよく自分を感化する言葉が多い印象でしたが、この時期は自分に何かを思い知らせるような文章が増えてきましたね。

体調を崩すことも増えてきて、先生や友達からも心配されることもありました。「最近笑わないね」なんて言われることもありました。そんな時に東大模試が返ってくることになり、自信がない分もっとテンションが下がっちゃいましたね笑

その東大模試ですが、結果はC判定でした。本当はものすごくうれしくて、先生から返却された時は「え!!これほんとに自分の個票なの??」と驚きが隠せませんでした笑

そのくせ、僕の日記では「案外できてた」だけ。もっと素直によろこべよ!と今の僕は思いますね。受験生は何でもかんでも悲観しがちですが、いいことはいいとしっかりよろこんだ方が、心にも体にもいいと思いますよ。

「失敗」はまだ失敗じゃない

勉強してたら、失敗の連続ですよね。この前解いたはずの問題がまだ解けなかったり、見覚えのある英単語の意味が思い出せなかったり、いろいろ。この日記でいうと「体調を崩してしまった」という失敗ですね。

しかし、失敗って一体なんでしょうか?「失う、敗れる」と書きますが、僕は特に何も失ってないし、戦いに負けてもいませんよね。よく考えたら、僕たちが日頃「失敗だ」と思っていることの多くは実は全然失敗じゃないんです。

むしろ何かを得たような気さえします。「これだけ無理したら体調崩すのか」とわかるし、そうなれば集中力も落ちるんだと気がつきます。日記にあるように、僕は風邪予防をしていたわけですから、避けようと思っても避けられない風邪だったとも言えますよね。

ということは、これは「経験」なんです。失敗ではありません。この経験をした後、反省をせずになんども同じことを繰り返したら、きっとそこで初めて「失敗」と言えるでしょう。

みなさんは最近どんな「失敗」をしましたか?例えば、模試で時間配分を間違えて実力を出せなかったとか、なんかイライラしちゃって特に意味もなく家族に強く当たったとか、いろんなものがあるかもしれません。

しかし、時間配分のミスは本番でうまくいけば「あのミスのおかげだ」と思えるわけですし、家族に強く当たったところで、家族がいなくなったりはしません。「ああ、悪いことしたな、失敗したな」と思ったのなら、それを反省して次に活かせばいいんですよ。

それをせず、いつまでも場当たり的な行動ばっかりとっていると、きっと成績も上がりませんし受験を応援してくれる人もいなくなるでしょう。こうなれば、すべての「失敗」は本当に失敗になってしまいます。

 

感謝も一生懸命に

大学を目指していると、大学を目指すことが当たり前に感じ、受験勉強をしていると、受験勉強をしているのが当たり前に感じてきますよね。しかし、よく考えると、大学に行くにはものすごくお金がかかりますし、受験のために塾に行ったり、教材を買うともっとお金がかかります。

もちろんお金の問題だけではありません。みなさんに対して「合格してほしいな」と思ってくれる先生、友達、部活の後輩など、直接的でなくとも、みなさんのことを応援してくれる人はたくさんいるはずです。

そんな人たちへの感謝の気持ちを忘れてはいけませんね。みなさんが頑張る理由の中に、周りの人からの応援もきっとあるはずです。感謝するのも一生懸命に、受験勉強に取り組んでほしいですね。

確かに、合格するだけなら学力だけあげればいいかもしれません。しかし、学べるものは学び尽くした方がお得ですよね!受験勉強を通して、これまでとは少し大人になった自分に気がつくと思います。その時に家族への感謝だったり、将来の目標だったり、色々なことに思いを馳せてほしいと言うのが、受験を終えてわかる僕の気持ちです。

日記に書いている「感謝を忘れないで」という言葉が、この日になぜ出てきていたのかはわかりません。しかし、日記を読んで行くだけでも自分が成長して行く姿や、悩む姿、そして少しずつ大人に近づいて行くのがわかる気がします。

成長できていますか?

今週のコラム、いかがでしたでしょうか?受験勉強を通じて自分を管理したり、内面を見つめ直す大切さに気づいてくれたらとても嬉しいです。

僕は2年間受験生をしていたわけですが、その過程で本当にたくさんのことについて考えました。自分がなぜ東大を目指して勉強するのかという目先のものから、将来はどう故郷の沖縄の力になるか、そういった大きなことについても考えましたね。

そんな考え事を繰り返す中で、自分の成長を実感することができた気がします。

学力だけをあげるなら、もっとも合理的で、もっとも確実に合格をつかめる線路の上を歩けばいい。しかし、それではつまらないのです。曲がった道を進んで、見えない場所を目指し、苦労を知るから意味があるんです。

「A判定が取れた」「センターで8割を超えた」いろんな達成が受験勉強の中にはあるかもしれません。しかし、このコラムを読んでくれているみなさんにはぜひ、自分の心の成長にも気を配っていただきたいですね。

体調管理、勉強のバランスにも気をつけて、一歩ずつ前に進みましょう!

僕は個人的にウェブサイト「ぴぺりたぐらむ」を運営しているので、ぜひ一度ご覧になってください!




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