効率的に勉強するために ~教科別学習方法の提案~

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この記事では、皆さんに「それぞれの教科をどのように勉強していくのがベストか」について“提案”をしていこうと思います。

例えば数学と英語を考えてみると、学習内容はまったく異なり、それにしたがって頭の使い方も違います。
であれば、英語は英語、数学は数学と、それぞれの教科に合った方法論で勉強をしていくのが賢いはずですね。
きっと皆さんは、「英語はたくさん単語を覚えよう」とか、「数学は問題をたくさん解こう」といった感じで、各教科で勉強の力点を変えているはずです。

しかし、この力点をどこに据えれば最も効果的かということを、ちゃんと考えて勉強している人は少ないのではないでしょうか。

今回は、まず勉強のステップを細かく分け、各教科の特性から、教科ごとの勉強方法を考えていきたいと思います。

勉強の大前提

みなさんの行なっている「勉強」は、基本的に以下の3つのステップ+テストに分けられます。

STEP1 情報を読み解いて理解し、頭に入れるフェーズ(インプット)

STEP2 情報同士をつなげて体系化した知識とするフェーズ(情報の整理・構造
化)

STEP3 問題の意図を正確に掴み、保持している知識の中から適切なものを選び出し、解答として表現する訓練をするフェーズ(アウトプット)

STEP4 実際のテスト

この4つをもっと具体化すると、次のように読み替えられます。

STEP1 授業を聞く、参考書を読む

STEP2 自分なりのノートを作るなどして、点の知識を、線の知識、面の知識にする

STEP3 問題集を解く

STEP4 定期考査、大学入試

どの教科も大まかにこれらのステップを順に通過することになります。
ただし、教科や分野によって各ステップの重要度は変わり、具体的な説明は後にまわします。

さて、まず皆さんが認識しておく必要があるのは、各ステップがその後のステップに影響を与えるという事実です。
インプットの量が少なければ、内容の薄い知識体系ができあがりますし、知識をしっかり整理できていなければ、アウトプットの質も速度も低下します。

アウトプットの訓練が足りなければ、減点が多くなりますし、大学入試という高い緊張感の下で力を出し切るのは難しくなります。
これは、現代文や数学なども含めて、全ての教科に言えることです。

簡単な例:「豊臣秀吉が天下統一に向けてとった手法とは?」という問題があったとして・・・

STEP1 インプットが不足している場合(→テストでは0点)
豊臣秀吉が天下統一したという知識がそもそも無ければ、白紙解答

STEP2 情報の整理・構造化ができていない場合(→テストでは40点)
「豊臣秀吉=山崎の戦い、小田原征伐」のようにキーワードベースの知識しかなく、体系化できていなければ、「豊臣秀吉が行ったことを5つ挙げよ」という問題や一問一答には答えられても記述式には対応できない

STEP3 アウトプットの練習が少ない場合(→テストでは80点)
体系的な知識ができてきていても、ストーリーを組み立てて表現するアウトプットの訓練をこなしていないと、記述式では重要項目の書き漏れが生じるなどして減点につながる。

すなわち、テストで高得点を取るために重要なのは、「バランスを取る必要はあるものの、どんな教科でも、どんな分野でも、1~3のそれぞれすべてのステップをきちんとこなす」ということです。これをまずは肝に銘じてください。

では、このことを踏まえた上で、各教科どのステップに重点を置いて勉強していくべきか合格サプリ編集部から提案していきましょう。

STEP1 インプット

○インプット重視・・・英語長文読解、英語リスニング
情報をどんどん頭に入れていく方法が適しているのは言語系です。

「習うより慣れろ」と言われるように、そもそも言語は自然と身についていくもの。
たくさんの英文に触れて、英文法・語法・コロケーションに慣れていきましょう。

例えば海外のインターネットサイトを定期購読したり(例:VOA(The Voice of America)、BBC、CNN)、Podcastなどで英語リスニング用サービスを利用したり、最近盛んなソーシャルネットワーキングのTwitterやFacebookで外国人をフォローしてみたり、好きな海外アーティストのブログを読んだり。
インターネットの利用により、「今の」英語に触れることができます。

ただ、受験英語に特化して学習したい場合は、インプットする英語の素材を変える必要が出てきます。

そんな時におすすめなのが、Z会出版の速読英単語

速読英単語 シリーズ

2015.08.18

科学や社会など様々なテーマに触れられると同時に、重要単語がもれなく解説され、英文の長さも受験という観点では適切なので、入試英語に触れるにはもってこいの一冊です。

また他教科も含めて、インプットの効率を上げるには、授業をしっかり聞くことが大事です。
その際、「体をフルに使って」授業を受けると良いでしょう。

まず、板書を目で見て、ノートに手で書きましょう。それと同時に、先生の説明を耳で聴き、その説明を口元で反芻しましょう。
そうすれば、知識の整理が簡単にでき、授業内容も頭に入るので、自習室で自学自習するよりも高い学習効果を期待できます。

せっかくの授業なので、しっかり活用できると良いですね!

STEP2 知識の整理・構造化

○知識の整理・構造化重視・・・英文法、生物、日本史、世界史、地理、古文漢文

日本史・世界史

歴史系は全体の流れを整理することが大切です。

その際、5W1Hを意識してまとめていくようにしましょう。

例えば歴史の場合、ある事件を単なる事実として覚えるのではなくて、どういった時代背景の(When)どこで(Where)、誰と誰の関係性の中で(Who)どんなことを(What)どのように(How)成された事件なのかをしっかり掴んで下さい。

そして最も重要なのは「なぜ」(Why)の概念です。

なぜその時代に、なぜそこで、なぜ彼or彼女が、なぜそれを、なぜそのような方法で行ったのか。こういった深い知識をしっかりと整理しながら押さえましょう。

ただ、これだけの情報量を頭の中だけで整理するのは難しいです。そんなときは、ノートを使ってみましょう。

物事の複雑な関係を紙に書くことで、歴史の構造がはっきり見えてきます。
是非やってみて下さい。

生物・地理

単純な知識を問う問題よりも、知識をベースとした考察が必要な問題が出題されるため、同様に全体を意識した勉強をすすめることが重要です。

英文法

いくつかの私大文系のようにマニアックな文法問題が出題されるような大学を志望している場合は話が変わってきますが、基本的に英文法は、英語を解釈しやすいように手助けしてくれる方法論です。

文法書の中にすでに体系化されてある情報が入っています。

これを知識として取り込み、整理して、いつでも反射的に使えるようにしておくことが大事です。

古文漢文

古文漢文は言語系なのでインプット重視ではないの?と思われた方もいるかもしれませんが、古文漢文をインプット中心で勉強するのは困難です。
なぜなら、文献数がある程度限られていて、量をこなし辛いからです。

ただ、文献が少ない分、押さえておくべき文法・単語などはある程度決まってくるため、しっかりと知識体系を抑えていくのが最善です。
さて、このステップでは自分なりに体系化して、整理されたノートを作ることをオススメしました。

でもノートを作るだけで満足しないで下さいね。
必ず、常に復習することを心がけて下さい。

筆者もそうですが、ノートを作って満足してしまう人がよくいます。

ノートを作るのは手段であって、目的は知識を整理し、復習できる環境を整えることだということを忘れないで下さい。

STEP3 アウトプット

○アウトプット重視・・・化学、数学、物理、現代文

化学

理論化学はちょっと頭を使う算数なので、アウトプットをたくさん行なって慣れていくことが重要です。

無機化学と有機化学はアウトプットと知識の整理・構造化の重要度が半々くらいです。

体系化された知識を自分の中に確立することも非常に大事ですし、パズルのような要素もあり、理論化学と組み合わされた出題も多いため、問題を数多く解くことも重要です。

化学の資料集などをベースとしながら、気に入った参考書を解いていくのが最も効果的でしょう。

数学・物理

この2つの教科はインプット量がそもそもすくなく、性質上すでに完全に体系化されている教科です。

ステップ1と2は容易にクリアできるはずです。

公式を使いこなし解法を思い付くための「訓練」が大切なのでステップ3のアウトプット、すなわち数多くの良問を解くということがなにより大切です。

現代文

現代文はちょっと特殊です。現代文の試験は、ステップ1、2、3、特にステップ2の能力自体を測っているのです。
すなわち「テスト時間内に、文章を読み(インプット)、知識を整理・構造化(ステップ2)、表現する(アウトプット)ことができるか」ということです。

そこで、現代文の点数を高めるには、色々な問題に触れながら、文章がどういう構造をしているかに意識を置いて勉強することが大切です。

現代文の試験の答えは本文に書かれています。文章の「構造」を把握して大まかな流れと細かい流れをおさえ、文章どうしのつながりや、心情の変化を、論理的に追って行けるように勉強して行ってください。
現代文の点数が上がるということは、ステップ1、2、3を行う能力自体が上がるため、他教科へのポジティブな波及効果があります。

さて、アウトプットで重要なのは、「アウトプットをする」ということです。
何言ってんだこいつと思ったかもしれませんね。

例を挙げましょう。数学の問題を解き始めて、解けず、解法を見て「なるほどなるほど」と思うのはインプットだということです。
答えを導けないのは構わないのですが、解答を見た後、きちんと自分で解答を見ずに問題を解き直して下さい

インプットするときとアウトプットするときに働く脳の場所は異なります。
しっかりアウトプットを行わないと、次にまったく同じ問題に出会ったとしても、「類似問題を見たことあるけど、どうするんだっけ?」という状況に陥ってしまいます。

問題を再度解く手間を惜しみ、解法だけ見て理解したと思い込んでいる人は、特に数学が顕著な例ですが、なかなか成績が伸びません。
「解法を思い出しながら実際にペンを動かして解く」アウトプットを行うことを意識的に行なってください。

最後に

さて、今回の記事では、皆さんに勉強方法の提案をしていきました。

ただ、気をつけていただきたいのは、これはあくまで教科の特性から考えられる「案」だということです。

みなさんの中には、どんな教科も問題集を解いていくことで点数が伸びていくという人もいるでしょうし、参考書を読むだけで点数につながって行くという人もいると思います。

そこで、みなさんの成績が伸び続けているうちは、あなた自身の勉強法を採用してください。

でも、伸び悩んできたら、どこかのステップがボトルネックとなっているはずです。

そのボトルネックは、上に記載したところである可能性が高いので、ぜひ、この記事を参考にして勉強法を考え直してみてください。